2001/10/12 
SUITE BERGAMASQUE
ドビュッシー「ベルガマスク組曲」はお勧めです。



[PHILIPS 434 626-2] CLAUDIO ARRAU - THE FINAL SESSIONS VOLUME.2 DEBUSSY
ドビュッシーの初期作品で、彼がベルガモ地方を訪れたときの印象を曲にしています。
ドビュッシーは音感が異常で、それまでの音楽には無い和声的表現を多く取り入れています。
色々なピアニストがこの曲を弾いていますが、お勧めはこのクラウディオ=アラウのものです。
内容は、以下のような4曲構成になっています。

1. Prelude(前奏曲)

頼りなくも美しい、未完成の和音を放置することの連続のような作り方で、
その頼りなさ、不安、未知へのおそれと期待が、懐古の念をおこすのでしょう。
最初から最後まで、性格のない感情のバランスを取りながら進み、時に情動があります。

2. Menuet(メヌエット)

無人の部屋での遊びを見るような虚無と、それが現実に結びつくような陽棄があります。
しかしできるならば、幸せだとか不幸だとか、そういう面倒な世界には、
どうか入ってこないで欲しいと思います。「われわれ」以外の方向性は、
現象に無理に感情を結び付けなくても、十分にロマンチックで衝撃的でしょう。

3. Clair de Lune(月の光)

2曲目をやっと聴いて疲れたら、少し休息が出来ます。
曲の題名通りの、幻想的な風景が思い浮かびます。
この曲はドビュッシーの曲の中で最も人々に慣れ親しまれています。

4. Passepied(パスピエ)

パスピエとは、フランスのブルターニュ地方に古くから伝わる古典舞曲のこと。
「前進する足」という意味の通り、曲全体がスタッカートで軽快に進みます。
曲は重大な命題を抱えたまま始まり、最後には全てを包み込んで無くなってしまいます。

ドビュッシーはこの組曲を1890~1905年まで推敲し、温め続けました。
そしてこれは世界までをも表現するようになってしまったのでしょう。
弾いてみたい人は、全音の楽譜が確か800円位で売ってます。

現象に無理に感情を結び付けなくても、十分にロマンチックで衝撃的:
ドビュッシーは短調や長調にとらわれず、むしろ和声や倍音の表現に固執した。
長調や短調、要は明るさや暗さ、例えばさだまさし「関白宣言」のように
最初は短調で始まり、あとで長調にするような(どうしても良い曲に聞こえてしまう
ある意味卑怯な)表現を使わず、人間(われわれ)の感情を超えた
音楽の美しさを表している。



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