1999/10/02 21In fact, the one who is lonely is pitiful.


人類が60億人を超えて数ヶ月が経った。
いたずらに命を生み出すことは良くないことだが、命を助けることはやはり良いことだ。
それはここを、死が蔓延した星にしたくないという思いからでもある。
しかしこれからは命を救うことが、他の人間の命を脅かすということが切実に起こってくるわけだ。
でも、恵まれた環境にいて、そんな余裕の固まりのような思いを浮かべている間も、
同じ感情の動物が、死の危険と隣り合わせに毎日を過ごしている。逃げまどったり、泣いたりする。
高ぶる気持ちを抑え込むように、コンビニの募金箱に小銭を入れた。

僕が馬鹿で馬鹿でしようが無くて、情に流されやすくて、このコーラを我慢するだけで、
どこかの子供達に鉛筆と紙を渡してもらえるなら、僕や、世界人類全員も、馬鹿でいて欲しい。
と、また自分を正当化してしまう。

「ボランティアなんて嫌い」と軽々しく言う者もいる。
死ななければそれなりの楽しみもある。僕らは彼らを見て、相対的に不幸と定義付けているだけだ。
僕らの国は苦労してこの地位を勝ち取ったのだから、それなりの見返りがあるのは当然だ。との見解もある。
しかし、僕らの親の世代(団塊の世代)は戦後、東京オリンピックの年までに、
unicefという団体の手によって、当時の金額で65億円程、援助を受けていると聞いた。
だから、この小銭は意味のないものではなく、私たちを生かそうとした心ある者に対して行える、
数少ない礼の表し方でもある。
と、手際よく言い分けした。

でも、日本がまたいつかぐしゃぐしゃになって、unicefが食料を持ってきたとき、
僕はそれを理由に「ありがとう」といって、素直にそれを食べることが出来るだろうか。
本当はそんなこと関係なく、日々保身しまくって、上手く生きていたいだけだ。

夜から友達が来る。今月の中旬にはもう2が出るのにAoE。
何なんだろう。



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